
KISS OF LIFE「人種差別疑惑」と事務所謝罪を徹底解説
KISS OF LIFEは、2023年7月にS2エンターテインメントからデビューした4人組ガールズグループで、ジュリー、ナッティ、ベル、ハヌルのメンバーで構成されています。
グループは「Sticky」や「Lose Yourself」などのヒット曲で注目を集め、新世代のK-POPスターとして急成長中でした。
しかし、2025年4月2日に公開されたジュリーの誕生日記念ライブ配信が、人種差別的な内容として批判を浴び、大きな論争に発展しました。
翌日4月3日、S2エンターテインメントが公式謝罪を発表し、関連コンテンツを削除する対応を取ったものの、議論は収まっていません。
ここでは、ライブ配信の内容、公衆とファンの反応、K-POP業界での過去の類似事例、そしてこの事件がKISS OF LIFEの活動に与える影響を詳しく解説します。
ライブ配信の内容
1. ライブ配信のコンセプト
2025年4月2日、KISS OF LIFEはジュリーの誕生日を祝うためにYouTubeでライブ配信を行いました。
テーマは「オールドスクール・ヒップホップ」で、メンバーがヒップホップ文化を表現することを意図していました。
事前にメンバーから「楽しい配信になるよ」とファンに予告されており、期待感が高まっていました。
2. 衣装とヘアスタイル
メンバーは、大きなゴールドチェーン、キャップ、コーンロウやバンツーノットといったヘアスタイルを採用しました。
これらはアフリカ系アメリカ人の文化に根ざしたスタイルで、ヒップホップの歴史的な要素を反映したものとされました。
衣装はバギーパンツや派手なプリントのシャツなど、90年代のラッパーを彷彿とさせるデザインでした。
3. 配信中の行動
配信中、メンバーはラップ音楽に合わせてダンスを披露し、即興でラップを試みる場面がありました。
特定のメンバーからは「Lil Taco Bell」といったニックネームが飛び出し、ステレオタイプ的な仕草や話し方を模倣する姿も見られました。
また、アフリカ系アメリカ人男性の写真を「コスプレの参考」と示す瞬間があり、これが特に批判の火種となりました。
4. 事前の予告と意図
配信前日、メンバーのベルがファン向けメッセージアプリで「誕生日ライブのテーマを見てファンダムを離れないでね」と投稿。
この発言から、グループ側が批判の可能性を認識していたことがうかがえます。
S2エンターテインメントは後日、「ヒップホップ文化への敬意を表す意図だった」と説明しましたが、準備段階での認識不足が問題視されました。
5. 配信の削除
配信後、数時間で動画が非公開になり、現在は「動画が利用できません」と表示される状態です。
ファンが保存したクリップがSNSで拡散され、議論がさらに拡大するきっかけとなりました。
公衆とファンの反応
1. 肯定的な意見
1-1. 意図を理解する声
一部のファンは、「ただヒップホップを愛してるだけ」「悪意はなかった」とグループを擁護しました。
「KISS OF LIFEはヒップホップからインスピレーションを受けてるグループだから、自然な表現だった」との意見も。
特に、韓国での文化理解の違いを考慮し、「過剰反応では?」と疑問視する声が聞かれました。
ファンの声
「ヒップホップ好きならわかるよ、ただ楽しんでただけ。」
「悪意がないのは明らか。文化を愛してる表現だよ。」
「韓国じゃ普通にヒップホップ真似するし、問題ないと思う。」
「過剰に叩くのはやりすぎ。意図を考えてあげて。」
1-2. 謝罪を評価する反応
S2エンターテインメントの迅速な謝罪とコンテンツ削除に、「対応が早い」「誠実」と好意的な声も。
「これで終わりなら許せる」「次に気をつけてくれればいい」と、成長を期待する意見が上がりました。
ファンの声
「事務所がすぐ謝ったのは偉いよ。他のグループ見習って。」
「削除して謝罪したなら、もういいんじゃない?」
「若い子たちなんだから、ミスは仕方ないよ。」
「次に活かせば問題ない。応援してる。」
2. 批判的な意見
2-1. 人種差別と文化盗用の指摘
多くの視聴者、特に国際ファンは、配信を「人種差別的」「文化盗用」と強く非難しました。
コーンロウやバンツーノットがアフリカ系アメリカ人の歴史的背景を持つスタイルであることを挙げ、「コスプレ感覚で使うのは無礼」との声が。
ステレオタイプな仕草や「Lil Taco Bell」といった表現が、「黒人文化の嘲笑」と受け取られました。
公衆の声
「黒人をステレオタイプで笑いものにしてる。ありえない。」
「文化をコスチュームみたいに扱うなんて最低だよ。」
「計画してやったんだから、言い訳できない。」
「ヒップホップを愛してるなら、敬意が欲しい。」
2-2. 謝罪への不満
S2エンターテインメントの謝罪文が「曖昧」「誠意がない」と批判されました。
「黒人コミュニティへの直接的な謝罪がない」「メンバーの声がない」と、事務所だけの対応に不満が集中。
特に、ジュリーの過去のNワード使用(2023年謝罪済み)を挙げ、「学習してない」と失望する声も。
公衆の声
「謝罪が事務所だけって無責任すぎる。」
「黒人に直接謝ってないじゃん。意味ないよ。」
「ジュリーの過去があったのに、またこれ?」
「言葉だけで行動が見えない。信用できない。」
2-3. 意図的な行動への怒り
配信前日のベルの発言から、「批判を予想してたのにやった」と怒りが広がりました。
「計画的で無神経」「事前に止められなかったスタッフも問題」と、グループと事務所の判断に疑問が。
「ファンを離さないでって言ったのは、確信犯だよね」との声も聞かれました。
公衆の声
「批判わかっててやったなら、最悪だよ。」
「スタッフも何してたの?止めなよ。」
「ファンを繋ぎ止めようとしたのが腹立つ。」
「無神経すぎて、応援する気失せた。」
2-4. グループへの失望
「Sticky」で人気急上昇したKISS OF LIFEへの期待が大きかった分、「失望した」「ファンを辞める」との反応が。
特に、アメリカ出身のジュリーとベルが参加したことに、「知ってるはずなのに」と驚きと怒りが混じる声が。
「才能あるのに、こんなことで終わるの?」と、将来を心配する意見も見られました。
ファンの声
「大好きだったけど、こんなグループ応援できない。」
「アメリカ育ちが2人もいるのに、なぜ?」
「才能あるのに、がっかりしかない。」
「これで終わりなんて、もったいないよ。」
K-POP業界での過去の類似事例
1. BLACKPINKのNワード使用疑惑(2025年)
2025年3月、BLACKPINKのジェニー、ロゼ、リサが練習生時代にNワードを使用したとされる動画が流出。
元YGスタッフが公開した映像が拡散され、「文化意識の欠如」と批判されました。
YGエンターテインメントは「過去の未熟な行動」と謝罪しましたが、ファンの間では議論が続きました。
2. BTS RMの過去の発言(2013年謝罪、2025年再燃)
BTSのRMは2013年に人種に関する不適切な発言で批判され、謝罪。
2025年、KISS OF LIFEやBLACKPINKの事件で再び注目され、「彼は謝って成長した」と擁護する声が。
一方、「他のアイドルも見習うべき」との意見も上がり、過去の対応が比較対象となりました。
3. MAMAMOOの「黒塗り」パフォーマンス(2017年)
MAMAMOOがコンサートでブルーノ・マーズの曲を披露中、黒塗りメイクで登場し、「ブラックフェイス」と批判されました。
グループと事務所が謝罪し、「意図がなかった」と釈明しましたが、国際的な非難を受けました。
この事件は、K-POPでの文化盗用問題の象徴として語り継がれています。
4. EXO カイのコーンロウ論争(2016年)
EXOのカイがコーンロウヘアで登場し、「文化盗用」と一部ファンが問題視。
SMエンターテインメントは謝罪せず、「ファッションの一環」と説明しましたが、議論が分かれました。
その後、カイは同様のスタイルを避け、静かに収束しました。
5. TWICEの文化盗用疑惑(複数回)
TWICEは「LIKEY」で日本の着物を、「Feel Special」でネイティブアメリカンの羽飾りを着用し、「文化盗用」と指摘されました。
JYPエンターテインメントは「敬意を込めた」と釈明しましたが、ファンの反応は賛否両論。
繰り返される事例として、業界全体の課題が浮き彫りにされました。
6. KISS OF LIFE ジュリーのNワード使用(2023年)
KISS OF LIFEのジュリーは、デビュー直後の2023年7月に、練習生時代の動画でNワードを使用したとして批判されました。
彼女は公式Twitterで謝罪し、「6年間の訓練で学んだ」と説明。
当時は許されたものの、今回の事件で「成長していない」と再び注目されました。
KISS OF LIFEの活動への影響
1. ファン離れの可能性
今回の論争で、「ファンを辞める」と宣言する人が続出し、ファン層の縮小が懸念されます。
特に国際ファンが多いグループだけに、グローバルな支持が揺らぐリスクが。
「Sticky」の成功で築いた勢いが失速する可能性も指摘されています。
2. コンサートへの影響
KISS OF LIFEは初のワールドツアー「Kiss Road」を計画中で、4月4日にフィリピンのUPシアターでの公演が予定されています。
論争直後の公演となるため、チケットキャンセルや抗議の声が上がる可能性が。
ファンの反応次第で、ツアー全体の雰囲気が左右されるでしょう。
3. 音楽活動の停滞
新曲やアルバムリリースが控えている場合、スケジュール見直しや延期が予想されます。
事務所とメンバーが「慎重になる」と約束した以上、内容の再検討が必要に。
ヒップホップ要素を含む楽曲への影響が特に懸念されます。
4. イメージの損失
「Sticky」で築いたポジティブなイメージが、「人種差別疑惑」で大きく傷つく恐れが。
スポンサーやコラボ企業が距離を置く可能性もあり、商業的な影響も無視できません。
再び信頼を取り戻すには、時間と努力が必要となるでしょう。
5. メンバーの精神的負担
ジュリー、ナッティ、ベル、ハヌルは20代前半の若手で、批判の矢面に立つのは初めてです。
SNSでの攻撃やファンの離脱が、メンタルヘルスに影響を与える可能性が。
特にジュリーは過去の論争もあり、さらなるプレッシャーを感じるかもしれません。
6. 業界内での評価
K-POP業界内での評判も変化する可能性があります。
他の事務所やアーティストが「KISS OF LIFEを避ける」動きに出れば、コラボやイベント出演が減少する恐れが。
逆に、この危機を乗り越えれば、成長の証明として評価される可能性もあります。
7. 長期的なキャリアへの影響
短期的には活動が制限されるかもしれませんが、対応次第で挽回は可能です。
過去の類似事例では、謝罪と行動で信頼を取り戻したグループも。
KISS OF LIFEが今後どう教育と改善を示すかが、キャリアの鍵となるでしょう。
総評
KISS OF LIFEの「人種差別疑惑」と事務所の謝罪は、グループの急成長に影を落とす出来事となりました。
ジュリーの誕生日ライブ配信は、ヒップホップ文化への愛を表現する意図だったものの、文化盗用とステレオタイプの強化として受け取られ、大きな波紋を呼びました。
公衆とファンの反応は賛否両論で、擁護する声がある一方、批判の声が圧倒的に強く、グループへの失望が広がっています。
K-POP業界では過去にも類似の事例が繰り返されており、グローバル化する中で文化意識の欠如が課題として浮上。
KISS OF LIFEへの影響は、ファン離れやイメージ損失、活動の停滞と多岐にわたり、短期的には厳しい状況が予想されます。
しかし、事務所とメンバーが真摯に対応し、具体的な改善策を示せば、長期的な信頼回復は可能でしょう。
今回の事件は、K-POP全体が文化的な敏感さを学ぶ機会となり得ます。
KISS OF LIFEがこの危機をどう乗り越え、成長を見せるのか、今後の行動に注目が集まります。
若さと才能に溢れるグループだけに、再び輝きを取り戻してほしいと願う声も根強いです。