Bustersとはどんなグループ？
Busters（バスターズ）は、2017年11月27日にシングル「Dream On」でデビューした韓国のガールズグループです。
所属事務所は当初JTGエンターテインメントで、後にMarbling E&Mに移行しました。
グループのコンセプトは、全員が10代の若さを活かし、教育番組や青少年向けコンテンツと連動することでした。
特に、テレビ番組「アイドルレンジャーパワーバスターズ」とのタイアップでスタートし、元気で可愛らしいイメージが特徴でした。
デビュー時のメンバーは5人（ヒョンソ、ミンジ、ジス、チェヨン、イェソ）で、フレッシュな魅力で注目を集めました。
2017年の第25回韓国文化芸能大賞では新人賞を受賞し、新人グループとしての期待も高かったのです。
しかし、その後のメンバーの頻繁な脱退や活動の停滞により、グループの勢いは徐々に失われていきました。
メンバーの脱退の歴史
Bustersはデビューからわずか数年で多くのメンバーが脱退し、グループの形が何度も変わりました。以下にその経緯を時系列で詳しく見ていきます。
2019年1月：ミンジョン脱退
初期メンバーではないものの、加入後に活動していたミンジョンが脱退。理由は公表されず、ファンの間では健康問題や事務所との不和が噂されました。
2019年11月：ミンジ脱退
初期メンバーのミンジが個人的な理由で脱退。この時期は日本公演を控えており、突然の発表にファンからは困惑の声が上がりました。
2020年3月：ヒョソ脱退と新メンバー加入
初期メンバーのヒョンソが脱退し、同時に日本人メンバーの安田タカラとチョン・ミンジが加入。タカラの加入は日本市場を意識した戦略と見られました。
2020年7月：ジス、チェヨン、イェソ脱退
グループにとって大きな転機です。初期メンバーの3人が一斉に脱退し、理由として「一部ファンの迷惑行為による精神的負担」が挙げられました。事務所は対応の遅れを認め、法的措置を検討。この後、「Busters Beta」としての活動を終え、「Power Busters」として再編成されました。
2021年10月：ミンミン脱退
新メンバーとして加入したミンミンがわずか数ヶ月で脱退。短期間での離脱は、グループの不安定さを象徴する出来事でした。
2025年2月：タカラ、ミンジ、ジウン脱退
最新の動きでは、日本人メンバーの安田タカラ、チョン・ミンジ、ジウンが脱退。これにより、グループは活動継続が困難な状況に陥り、事実上の解散状態と見られています。
脱退の数は10人近くに及び、メンバーの入れ替わりが激しかったことがわかります。
人気が伸び悩んだ理由
Bustersが大衆的な人気を得られなかった背景には、いくつかの明確な要因があります。ここではその理由を詳しく掘り下げます。
1. ヒット曲の不在
K-POPグループにとって、音楽チャートを席巻するヒット曲は人気の基盤です。しかし、Bustersの楽曲「Dream On」や「Paeonia」は一部ファンに支持されたものの、TWICEの「Feel Special」やBLACKPINKの「DDU-DU DDU-DU」のような爆発的な人気には至りませんでした。キャッチーさや中毒性はあるものの、プロモーション不足で広く知られる機会が少なかったのです。
2. コンセプトの迷走
デビュー時は「可愛くて元気な10代アイドル」という明確なコンセプトがありましたが、2019年の「Grapes」ではセクシー路線に挑戦。この変更は「未成年なのに過激すぎる」と批判を招き、ファン層を混乱させました。その後も「Power Busters」への再編成など方向性が定まらず、グループのアイデンティティが曖昧になってしまったのです。
3. 事務所のマネジメント不足
JTGエンターテインメントやMarbling E&Mは、大手事務所（SM、JYP、HYBEなど）に比べて資金力や戦略が乏しく、プロモーションやスケジュール管理に限界がありました。2020年の脱退騒動では、一部ファンの迷惑行為への対応が遅れ、メンバーのストレスを増大させたことが明らかになり、事務所の信頼が揺らいだのも人気停滞の一因です。
4. 競争の激しいK-POP市場
2017年以降、K-POPはグローバル市場で急成長し、ITZY、aespa、IVEなど次々と強力な新人グループが登場。Bustersはこうしたライバルたちと比べ、知名度やファンダム規模で後れを取ってしまいました。特に、大手事務所のバックアップがない中小グループとしての苦戦が目立ちます。
5. メンバーの脱退による不安定さ
頻繁なメンバー変更は、ファンとの絆を築く時間を奪い、グループの結束力やイメージを弱めました。新メンバーが加入しても、すぐに脱退するケースが多く、ファン離れを加速させた可能性があります。
6. コロナ禍の影響
2020年以降、新型コロナウイルスの影響でライブイベントやファンとの接触が激減。若手グループにとって致命的なタイミングで露出が減り、人気拡大の機会を失いました。
これらの要因が重なり、Bustersは初期の勢いを維持できず、人気が伸び悩む結果となりました。
活動状況の変遷
Bustersの活動状況も、人気や脱退と密接に関係しています。以下にその推移を詳しく見ます。
2017-2018年：デビューと初期活動
「Dream On」でデビューし、教育番組「ボニハニ」への出演で知名度を上げました。この時期は新人賞受賞もあり、順調な滑り出しでした。
2019年：コンセプト変更と波乱
「Grapes」でセクシー路線に挑戦するも批判を浴び、ミンジョンの脱退など不安定な兆候が現れます。
2020年：再編成と停滞
「Paeonia」をリリースし、日本人メンバー加入で新たなスタートを切るも、3人の一斉脱退で混乱。「Power Busters」への移行後も活動ペースは落ちました。
2021-2022年：日本進出の試み
2022年4月に「Re:Born」をリリースし、東京で単独コンサートを開催。日本市場を意識したものの、大きな反響には繋がらず。
2023-2025年：活動縮小と最新脱退
リリース間隔が空き、2025年2月のタカラら3人の脱退で活動はほぼ停止状態に。公式発表はないものの、解散が現実味を帯びています。
活動がコンスタントでなく、外部環境や内部問題に振り回された印象です。
脱退がグループに与えた影響
メンバーの脱退は、Bustersに深刻な影響を及ぼしました。
ファン離れの加速
推しメンが次々と去ることで、ファンの熱意が冷め、応援を続けるモチベーションが低下。
イメージの混乱
新メンバー加入と脱退の繰り返しで、「Bustersとは何か」が不明瞭になり、新規ファンの獲得が難しくなりました。
活動の停滞
メンバーが減るたびにスケジュール調整や再編成が必要になり、音楽制作や公演が滞りがちに。
精神的な連鎖反応
脱退が続くと残るメンバーの不安が増し、さらに脱退を誘発する悪循環に陥った可能性があります。
脱退は単なる人数減ではなく、グループ全体の存続を脅かす要因だったのです。
メンバーの現在と未来の展望
2025年時点でのメンバーの動向を考えると、脱退後の進路は様々です。
初期メンバー（ジス、チェヨン、イェソなど）:
一部は芸能活動を続け、女優やモデルに転身した可能性がありますが、多くは目立った活動が見られません。
タカラ:
日本人メンバーとして注目されたが、脱退後は日本での活動を模索中と推測されます。
グループの未来:
現在の状況では、新メンバーを補充して再起するより、解散が現実的。事務所の動き次第ですが、復活は厳しいでしょう。
総評
Bustersは、デビュー時のフレッシュな魅力とユニークなコンセプトでK lyr-POPシーンに登場したものの、人気が伸び悩んだ理由として、ヒット曲の不在、コンセプトの迷走、事務所の不備、競争激化、脱退の連鎖、コロナ禍が重なりました。
初期の新人賞受賞や日本進出の努力は光るものがありましたが、安定した活動やファンダム構築に失敗し、2025年時点で事実上の解散状態に近づいています。
このグループの軌跡は、K-POP業界の厳しさや、中小事務所の限界を浮き彫りにする事例です。
若いメンバーたちの精神的負担や、事務所のサポート不足も見逃せません。
一方で、短い活動期間でもファンに愛された楽曲や思い出は残り、彼女たちの努力は無駄ではなかったはずです。
Bustersのケースは、成功には才能だけでなく、運や環境、戦略が不可欠であることを教えてくれます。
今後、メンバーが個々で輝く姿を見られることを願いつつ、グループとしての物語はここで一つの区切りを迎えたと言えるでしょう。
