EVERGLOWのイロンが「これまでの収入がゼロ」と告白して話題になっている件について、本当にそんなことがあり得るのか、わかりやすく解説していきます。
K-POP業界の仕組みや背景を踏まえながら、複数の視点から掘り下げ、最後に総評を述べます。
項目を分けて詳しく説明するので、じっくり読んでいただければと思います。
1. イロンの告白の内容とは？
イロンは、EVERGLOWのメンバーとしてデビューから6年目の2025年3月時点で、「これまで一度も給与をもらったことがない」とファンとのコミュニケーションプラットフォームで明かしました。
彼女は「ステージが大好きだけど収入がない」「給料0ウォンの労働者」と表現しつつ、「それでもファンに会えるしステージに立てるから大丈夫」と前向きな姿勢も見せています。
この発言が飛び出したことで、ファンやネットユーザーの間で驚きと議論が広がりました。
2. K-POPアイドルの収入構造はどうなっているのか？
K-POPアイドルの収入は、一般的な会社員とは大きく異なります。以下にその仕組みを簡単に説明します。
事務所との契約と経費の負担
アイドルはデビュー前に練習生として数年間訓練を受け、その費用（レッスン代、宿泊費、食費など）は所属事務所が負担します。デビュー後も、衣装代、MV制作費、スタッフの人件費など莫大な経費がかかります。これらは「デビュー前の投資」と「活動経費」として、グループの収益からまず差し引かれます。
収益分配の仕組み
収益が出た場合、事務所とメンバーの間で契約に基づいて分配されます。例えば、事務所が70%、メンバーが30%といった割合が一般的ですが、グループ内でさらに6人（EVERGLOWの場合）に均等に分けられると、1人当たりの取り分はかなり少なくなります。
「精算」が鍵
収益が経費を上回った時点で初めて「精算」が行われ、メンバーに給与が支払われます。しかし、デビューから数年経っても経費を回収しきれなければ、給与はゼロのままです。
イロンの「収入ゼロ」という発言は、この精算がまだ行われていないことを示している可能性があります。
3. EVERGLOWの活動状況と収益の可能性
EVERGLOWは2019年3月にデビューし、「Bon Bon Chocolat」や「DUN DUN」などのヒット曲で注目されました。特に海外での人気が高く、アメリカツアーも成功させています。しかし、以下のような要因が収益に影響していると考えられます。
活動のペースとコスト
EVERGLOWはカムバックの間隔が長い時期があり、新曲リリースやプロモーションが不定期です。K-POPでは頻繁な活動が収益を生む鍵ですが、間隔が空くとファンの関心が薄れ、収益が伸び悩むことがあります。また、ツアーやMV制作には高額なコストがかかり、これが収益を圧迫している可能性があります。
事務所の規模と経営状況
EVERGLOWが所属するYUEHUAエンターテインメントは、中堅レベルの事務所です。大手（HYBEやSMなど）に比べると資金力やマネジメント力が劣る場合があり、経費回収が遅れることも考えられます。
海外人気と国内人気のギャップ
EVERGLOWは欧米での人気が高い一方、韓国国内での認知度はそこまで高くありません。韓国の音楽番組やCMなどの国内収益が少ないと、全体の収益が上がりにくい構造になります。
これらの理由から、EVERGLOWが6年間で十分な利益を出せず、精算に至っていない可能性があります。
4. イロンの個人的な状況が影響しているのか？
イロンはグループ唯一の中国人メンバーで、過去に活動休止や議論を呼ぶ出来事がありました。これが収入にどう関係するか見てみましょう。
活動休止の期間
イロンは2022年に学業と休息を理由に中国へ一時帰国し、約11か月間グループ活動に参加しませんでした。この間、EVERGLOWは5人体制で活動を続けましたが、イロンの不在がグループ全体の収益に影響した可能性は低いものの、彼女自身がその期間の収益分配から外れた可能性はあります。
議論を呼んだ行動
イロンは過去に新疆綿花支持を表明したり、サイン会で中国式挨拶をして韓国で批判されたことがあります。これにより一部ファンが離れた可能性はありますが、EVERGLOWの活動自体が大きく制限されたわけではありません。
イロンの個人的な状況が直接「収入ゼロ」の原因とは言い切れませんが、活動参加が少ない時期があったことは、彼女の取り分がさらに減る要因になったかもしれません。
5. 他のK-POPグループでも「収入ゼロ」はあるのか？
実は、K-POP業界では「デビュー数年で収入ゼロ」というケースは珍しくありません。
例1: MOMOLAND
「BBoom BBoom」で大ヒットしたMOMOLANDですが、メンバーのナンシーが「デビューから数年間は給与がなかった」と後に明かしています。ヒット曲があっても、事務所の借金返済や経費で精算が遅れた例です。
例2: NU’EST
NU’ESTもデビュー後5年以上赤字続きで、給与が出なかった時期がありました。人気が出るまで事務所が投資を回収できなかった典型的なパターンです。
大手の例外
BTSやBLACKPINKのような超人気グループは別ですが、中堅以下のグループでは、6年目でも精算に至らないケースは十分あり得ます。
イロンのケースも、この業界の厳しい現実を反映していると言えるでしょう。
6. 本当に「ゼロ」なのか？生活はどうしているのか？
「収入ゼロ」と聞くと、生活が成り立たないのでは？と疑問が湧きますが、いくつかの可能性があります。
事務所からのサポート
給与が出なくても、事務所が宿舎や食費、交通費などを負担している場合があります。EVERGLOWはデビューからグループ活動を続けているので、最低限の生活支援は受けているはずです。
個人活動の収入
イロンは「PRODUCE48」出演で知名度を上げており、個人での広告やイベント出演があれば、その収入を得ている可能性もあります。ただし、これがグループ収益とは別枠なら、彼女の告白（グループ活動での収入ゼロ）とは矛盾しません。
誇張の可能性
「ゼロ」という表現は、感情的な訴えやファンの注目を集めるための誇張かもしれません。実際は少額でも支給されているが、生活を支えるには程遠い金額だった可能性もあります。
生活が完全に破綻していない以上、「ゼロ」は厳密な意味ではなく、彼女の不満や現実を強調した言葉と考えられます。
7. ファンの反応と今後の懸念
イロンの告白に対し、ファンは驚きと同時にグループの将来を心配しています。
驚きと同情
「6年も頑張ってゼロなんてありえない」「事務所が搾取してるのでは？」と、イロンやメンバーに同情する声が多いです。
解散への不安
収益がないとなると、事務所がEVERGLOWへの投資をやめ、解散に踏み切るのでは？と恐れるファンもいます。K-POPでは、赤字続きで解散したグループが過去に多数あります。
事務所への批判
YUEHUAに対する不信感も高まっており、「メンバーを食い物にしている」「マネジメントが下手すぎる」といった声が上がっています。
この告白がグループの活動にどう影響するか、今後の展開が注目されます。
総評
イロンの「収入ゼロ」発言は、衝撃的ですがK-POP業界の構造を考えると、残念ながらあり得ることです。
EVERGLOWがデビュー6年目にして精算に至っていない背景には、高額な経費、事務所の経営状況、活動ペースの不安定さなどが絡んでいる可能性が高いです。
イロンの個人的な活動休止も多少影響しているかもしれませんが、根本的な原因はグループ全体の収益力と事務所のマネジメントにあるでしょう。
ただし、「ゼロ」が完全に文字通りの意味かどうかは疑問が残ります。
生活を支える最低限のサポートは受けているはずで、彼女の発言は不満や現実への訴えを強調したものとも解釈できます。
K-POPアイドルは華やかなステージの裏で厳しい経済状況に置かれることが多く、イロンの告白はそれを象徴する一例です。
今後、EVERGLOWがこの状況を打破するには、頻繁なカムバックや収益性の高い活動（例えば個人での広告契約など）が必要かもしれません。
ファンとしては、彼女たちの努力が報われ、事務所が適切なサポートをすることを願うばかりです。
この話題がグループにとって転機となり、良い方向に進むきっかけになればいいですね。
