
キム・スヒョンが告発したカロセロ研究所の運営者キム・セウィとは?
韓国の人気俳優キム・スヒョンが、2025年3月に所属事務所ゴールドメダリストを通じてYouTubeチャンネル「カロセロ研究所」の運営者キム・セウィを告発した事件が注目を集めています。
この告発には脅迫罪が含まれ、さらに「n番部屋事件」と関連づけた主張が絡むことで、事態はより複雑化しています。
ここでは、キム・セウィの人物像、カロセロ研究所の概要、脅迫内容(特にn番部屋事件への言及を含む)、公の反応を詳しく解説し、最後に総評をお届けします。
1. キム・セウィとはどんな人物?
キム・セウィは、元MBC記者で、現在はYouTuberとして活動する人物です。
「カロセロ研究所」というYouTubeチャンネルを運営し、芸能界や社会問題をテーマにした暴露系コンテンツで知られています。
報道経験を生かした鋭い視点と過激な発言で、一定の支持を集める一方、事実の裏付けが不十分なままセンセーショナルな話題を提供するスタイルが批判されることもあります。
彼の活動は、視聴者の好奇心を刺激する一方で、名誉毀損やプライバシー侵害の訴訟に発展するケースが頻発しています。
2. カロセロ研究所とは?
カロセロ研究所(가로세로연구소)は、2018年頃に設立されたYouTubeチャンネルで、キム・セウィを含む複数のメンバーが政治、芸能、社会問題を扱う暴露系コンテンツを配信しています。
チャンネル名は「縦横」を意味し、多角的な視点で物事を掘り下げることをコンセプトにしています。
しかし、その内容はしばしば過激で、証拠が曖昧なまま一方的な主張を展開することが多く、法的トラブルが絶えません。
2025年時点で登録者数は数十万人規模とされ、韓国ネット文化で一定の影響力を持つ存在です。
3. キム・スヒョンとカロセロ研究所の対立の経緯
キム・スヒョンとカロセロ研究所の対立は、2025年初頭に始まりました。発端は、カロセロ研究所がキム・スヒョンと故キム・セロン(2024年2月に急逝した女優)の過去の交際疑惑を執拗に取り上げたことです。
キム・セウィらは、キム・スヒョンがキム・セロンと未成年時代に関係を持っていたと主張し、プライベートな写真や手紙を公開。
さらに、遺族と連携していると強調し、彼のイメージを傷つける暴露を続けました。
これに対し、キム・スヒョンの所属事務所は「虚偽事実であり法的対応を検討する」と反論し、後に「交際はキム・セロンが成人した2019年夏から2020年秋まで」と公式に発表。
しかし、カロセロ研究所はこれを認めず、さらに過激な発言を展開し、対立が深まりました。
最終的に、2025年3月24日、キム・スヒョン側はキム・セウィを脅迫罪などで正式に告発しました。
4. 脅迫内容と「n番部屋事件」への言及
キム・セウィによる脅迫内容は多岐にわたり、特に「n番部屋事件」と関連づけた主張が大きな議論を呼んでいます。以下に詳細をまとめます。
プライベート写真の公開とさらなる暴露の予告
カロセロ研究所は、キム・スヒョンがキム・セロンの自宅でプライベートな場面を撮影された写真(例えば、ズボンを履かずに皿洗いをする姿やキス写真)を公開。これに加え、「事実を認めなければ、さらに衝撃的な写真や動画を公開する」と発言しました。この「暴露の予告」は、キム・スヒョンに心理的圧力をかける脅迫行為とみなされています。
「n番部屋事件」との関連づけ
キム・セウィは、キム・スヒョンが「n番部屋事件と類似した犯罪に関与した」とする主張を展開しました。「n番部屋事件」とは、2018年から2020年にかけて韓国で発生した大規模なデジタル性犯罪で、Telegramを使った性搾取動画の制作・流布事件です(被害者数は70人以上、加担者は6万人超とされる)。キム・セウィは、キム・スヒョンが未成年時代のキム・セロンと関係を持ち、それを隠蔽していることが「n番部屋事件のような搾取行為に似ている」と述べ、彼の行為を犯罪的だと非難しました。しかし、この主張には具体的な証拠が提示されておらず、キム・スヒョン側は「事実無根」と完全否定しています。
直接的な警告と圧力
キム・セウィはライブ配信や投稿で、「キム・スヒョンが事実を認めなければ、遺族とともに死者名誉毀損で訴える」「来週の記者会見で全てを明らかにする」と発言。これらは、キム・スヒョンに公的な謝罪や譲歩を強いる意図があったとされ、脅迫罪の要素として問題視されました。
プライバシー侵害の継続
未成年時代のキム・スヒョンとキム・セロンの写真や、遺族の証言を基にした主張を繰り返し公開。これがプライバシー侵害に加え、「n番部屋事件」のような搾取的行為を連想させる意図的な印象操作だったと、キム・スヒョン側は主張しています。
ゴールドメダリストは、これらの行為を「脅迫罪」「名誉毀損」「プライバシー侵害」と位置づけ、特に「n番部屋事件」への言及が事実無根かつ悪質な中傷であるとして、追加告発に踏み切りました。
5. 公の反応はどうだったのか?
この騒動は、韓国国内外で大きな反響を呼び、さまざまな意見が飛び交いました。
ファン層の反応
キム・スヒョンのファンは、カロセロ研究所の主張を「悪意ある誹謗中傷」と強く非難。「n番部屋事件」との関連づけは、彼のキャリアを貶めるための捏造だと訴え、SNSで「#キムスヒョンを守れ」がトレンド入りしました。一方、カロセロ支持者からは「真実を追求する姿勢を評価する」との声もあり、意見が分かれました。
メディアと専門家の見解
韓国メディアは、「n番部屋事件」を引き合いに出した暴露が過激すぎると報道。法律専門家は、「脅迫罪や名誉毀損が成立する可能性はあるが、n番部屋事件との関連は証拠がない限り立証困難」と分析しました。一部メディアは、キム・スヒョン側の初期対応の遅さが事態を悪化させたとの見方も示しています。
一般市民の反応
ネット上では賛否両論が飛び交いました。「キム・セウィの手法は行き過ぎ」「n番部屋事件を持ち出すのは不適切」と批判する声がある一方、「芸能人の隠された真実が知りたい」と好奇心を煽る意見も。Xでは、「キム・スヒョンが可哀想」「カロセロのやり方は汚い」といった投稿が目立ちました。
芸能界への波及
キム・スヒョンが出演予定だった番組や広告に影響が出始め、一部企業が契約見直しを検討。「n番部屋事件」というセンシティブな話題が絡んだことで、芸能界全体でのプライバシー保護の議論が再燃しました。
6. 総評:脅迫と「n番部屋事件」言及の意味を考える
キム・スヒョンとキム・セウィの対立は、単なる芸能スキャンダルを超え、現代社会のメディア倫理やプライバシー問題を浮き彫りにする事件です。
キム・セウィの脅迫行為、特に「n番部屋事件」との関連づけは、衝撃的な効果を狙った戦略と言えます。
「n番部屋事件」は韓国社会に深い傷を残した事件であり、これを引用することでキム・スヒョンへの批判を最大化しようとした意図が伺えます。
しかし、具体的な証拠がないままこのような主張を行うことは、事実の歪曲や中傷のリスクを孕んでおり、彼の信頼性にも疑問符がつきます。
脅迫的な発言やプライベート写真の公開は、法的責任を問われる可能性が高く、カロセロ研究所の今後の活動にも影響を及ぼすでしょう。
一方、キム・スヒョン側は、「n番部屋事件」との関連を強く否定し、法的な対抗手段に出たことで、ある程度のイメージ防衛を図っています。
しかし、初期の対応が後手に回ったことで疑惑が広がり、「何か隠しているのでは?」という印象を一部に与えてしまった点は否めません。
彼のキャリアへのダメージは避けられないかもしれませんが、ファンの支持と法的勝利が挽回の鍵となるでしょう。
「n番部屋事件」の言及は、この対立に社会的な重みを加えました。
この事件が引き起こしたデジタル性犯罪への警鐘を思い起こさせる一方で、根拠のない関連づけは被害者や遺族への配慮を欠く行為とも言えます。
両者の対立は、真実とプライバシーの境界線、そして暴露系コンテンツの倫理的限界を問う試金石となるでしょう。
最終的に、この騒動は法的決着を待つ必要がありますが、キム・スヒョンの今後の活動やカロセロ研究所の方向性が注目されます。