
「コクドゥの季節」(原題:꼭두의 계절)は、2023年1月27日から3月24日まで韓国のMBCで放送されたファンタジーロマンスドラマです。
主演はキム・ジョンヒョンとイム・スヒャンで、死神と人間の医師が織りなす切なくもユーモラスなラブストーリーが特徴です。
全16話で構成され、韓国では金土ドラマ枠で放送されました。日本ではU-NEXTで独占配信され、BSフジやLaLa TVでも放送されています。
以下に、視聴率、肯定的な意見、批判的な意見、そして総評を詳しくまとめます。
視聴率の情報
「コクドゥの季節」の視聴率は、韓国での放送時に話題となりました。初回は4.8%(全国基準、ニールセンコリア調べ)とまずまずのスタートを切りましたが、その後は下降傾向にありました。最高視聴率はこの初回の4.8%で、最低視聴率は第15話の1.3%を記録。最終回は1.6%で終了し、平均視聴率は約2%台前半にとどまりました。MBCの金土ドラマ枠では初めて1%台を記録したエピソードもあり、同時期に放送された他局の人気ドラマ(例:「愛と利益」や「還魂」など)との競争が影響したとされています。視聴率だけ見ると、期待ほどの数字を残せなかった作品と言えます。
コクドゥの季節のOSTまとめ
ジュウン「The first moment」
キム・ジョンヒョン「난 말야」
ホン・イサク「Wind」
ハン・ドングン「Secret」
ジハン(Weeekly)「Latte Latte」
肯定的な意見
主演俳優の演技力が高く評価されている
キム・ジョンヒョンの死神コクドゥ役とイム・スヒャンの医師ハン・ケジョル役の演技は、多くの視聴者から称賛されました。特にキム・ジョンヒョンは、コミカルな場面とシリアスな場面を巧みに演じ分け、「愛の不時着」や「哲仁王后」での実績をさらに証明したとの声が多数。彼の復帰作としての意気込みも感じられ、感情の深みが物語に厚みを加えたと好評です。
ファンタジーとロマンスの融合が魅力的
死神というユニークな設定と、過去と現代を行き来するストーリー展開が新鮮で面白いと感じた人が多いです。前世での悲恋と現代での再会というロマンティックな要素が、ファンタジー好きや恋愛ドラマファンの心を掴みました。特に、前世の切ないシーンと現代の軽快な掛け合いがバランスよく描かれている点が好印象。
OST(オリジナルサウンドトラック)が素晴らしい
ドラマの雰囲気を盛り上げるOSTも高評価の一因です。感情的なシーンを際立たせるメロディーや、主要キャストの心情を反映した歌詞が視聴者の感動を誘い、「ドラマを見終わった後も曲が頭から離れない」とのコメントが目立ちます。
脇役の存在感が光る
チャ・チョンファやキム・イングォンなどの脇役がストーリーに深みを与え、コメディリリーフとしても機能していると好評。特にチャ・チョンファのコミカルな演技は、「哲仁王后」ファンからも注目され、ドラマの雰囲気を明るくしたと称賛されています。
最終回のハッピーエンドに満足
最終回でコクドゥとケジョルが結ばれ、明るい未来を予感させる結末は多くの視聴者に安心感を与えました。「どんな運命でも一緒に歩いていく」というラストシーンはロマンチックで感動的だと感じられ、「最後まで見続けてよかった」との声が寄せられています。
気軽に見られるラブコメ要素
重すぎず軽すぎないトーンが支持され、「気軽に楽しめるファンタジーラブコメ」として評価されました。深刻なテーマを扱いつつもユーモアが散りばめられており、週末のリラックスタイムにぴったりとの意見も。
批判的な意見
視聴率の低迷が示すストーリーの物足りなさ
視聴率が初回以降急落したことから、ストーリーが視聴者の期待に応えきれなかったとの指摘があります。特に中盤から終盤にかけて展開が単調になり、「ありきたりな展開で新鮮味が欠ける」と感じた人が多いようです。
キャラクターの魅力が不足
主演二人のケミストリー(相性)は悪くないものの、キャラクター自体の深掘りが不十分で感情移入しづらいとの声が。コクドゥの死神としての葛藤やケジョルの医師としての成長がもう少し描かれていれば、物語に厚みが出たのにと惜しむ意見が目立ちます。
ファンタジー設定の扱いが中途半端
死神や前世といったファンタジー要素が魅力的な一方で、その設定が活かしきれていないとの批判も。ルールや背景が曖昧で、「なぜそうなったのか」が説明不足に感じられ、視聴者を混乱させた部分があったようです。
テンポの悪さと冗長さ
全16話の中で、特に中盤がダラダラと進むと感じた視聴者が多く、「もっとコンパクトにまとめられたはず」との意見が散見されます。前半の軽快さが後半で失われ、視聴意欲が下がったとの声も。
競合作品との比較での劣勢
同時期に放送された「愛と利益」や「還魂」などの話題作と比較され、「コクドゥの季節」が埋もれてしまったとの見方があります。他作品が視聴率や話題性で大きくリードしたため、相対的に注目度が低かったことが批判につながったようです。
期待値が高すぎたゆえの失望
キム・ジョンヒョンの復帰作として注目された分、期待が大きすぎたとの声も。「もっと壮大なストーリーや感動を期待していたのに、平凡なラブストーリーで終わった」と感じた視聴者からは、やや肩透かしを食らったとのコメントが寄せられています。
総評
「コクドゥの季節」は、ファンタジーとロマンスを融合させた意欲作であり、キム・ジョンヒョンとイム・スヒャンの演技力やOSTの美しさ、脇役の魅力など肯定的な要素が多く見られました。
特に、気軽に楽しめるラブコメとして一定の支持を集め、最終回のハッピーエンドは視聴者に温かい余韻を残しました。
一方で、視聴率の低迷が示すように、ストーリーの単調さやキャラクターの深みの不足、ファンタジー設定の扱いの甘さが批判され、期待ほどのインパクトを残せなかったのも事実です。
このドラマは、韓国ドラマの典型的な要素(前世の縁、運命的な恋愛、コメディと感動のバランス)を楽しみたい人にはおすすめですが、斬新さや深い感動を求める視聴者にはやや物足りなく感じられるかもしれません。
視聴率は低かったものの、数字だけで判断するには惜しい魅力が詰まっており、個々の好みに応じて評価が分かれる作品と言えます。
個人的には、キム・ジョンヒョンの復帰を祝う気持ちも込めて、温かい目で見守りたいドラマです。
視聴を迷っているなら、まずは数話見てみて、自分に合うかどうか試してみるのも良いでしょう。