
『愛するウンドン』概要
『愛するウンドン』(原題:사랑하는 은동아)は、2015年に韓国で放送された全16話の純愛ラブストーリーです。
このドラマは、初恋の女性を20年間一途に想い続けるトップスターと、記憶を失い別の人生を歩むヒロインの再会と愛を描いた感動作として知られています。
主演は、韓国映画『カンナさん大成功です!』やドラマ『奇皇后』で有名なチュ・ジンモが務め、トップスターのパク・ヒョンス(芸名:チ・ウンホ)を演じています。
ヒロインのチ・ウンドン(後にソ・ジョンウンとして生きる)はキム・サランが演じ、記憶喪失という複雑な役どころを情感豊かに表現しました。
そのほか、ユン・ソヒ(若き日のウンドン)、ペク・ソンヒョン(若き日のヒョンス)、キム・テフン(ヒョンスの夫チェ・ジェホ)、キム・ユリ(ヒョンスに恋する令嬢チョ・ソリョン)といった実力派俳優が脇を固めています。
脚本は新人作家ペク・ミギョン、演出は『インス大妃』のイ・テゴンが手掛け、巧みなストーリー展開と美しい映像で視聴者を引き込みました。
以下に、視聴率、肯定的な意見、批判的な意見、そして総評を詳しくまとめます。
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— KOARI(コアリ)-韓国エンタメ・トレンド情報サイト- (@Koari_korea) September 15, 2016
視聴率
『愛するウンドン』は韓国のケーブルテレビ局JTBCで2015年5月29日から7月18日まで放送されました。ケーブル放送のため、全国的な地上波ドラマほどの高い視聴率は期待されにくい環境でしたが、初回視聴率は0.8%でスタートし、徐々に上昇。最高視聴率は最終回付近で1.8%を超え、ケーブルドラマとしてはまずまずの成功を収めました。特に純愛ドラマのファンの間で話題となり、リピート視聴や配信での人気も後押ししたと言われています。ただし、同時期に放送された地上波の人気ドラマと比べると視聴率は控えめで、大衆的なヒット作というよりは、コアなファン層に支持された作品と言えるでしょう。
愛するウンドンのOSTまとめ
キム・テヒョン「You’re In My Heart」
イ・ウォンソク「Back In The Days」
ハン・ヒジュン「보인다. 들린다」
チャン・ウラム「널 그리다」
肯定的な意見
一途な愛に感動
「20年間初恋の人を想い続けるヒョンスの純粋さに心を打たれた」という声が多く、純愛ドラマの王道を楽しみたい視聴者から高い評価を得ています。運命に翻弄されながらも愛を貫く姿がロマンチックで、見る者の「恋愛細胞」を刺激したと称賛されました。
チュ・ジンモの魅力的な演技
主演のチュ・ジンモがトップスター役を見事に演じきった点が好評です。「大人の色気と優しさが共存する演技がたまらない」「彼の表情だけで感情が伝わってくる」と、役柄と本人の魅力が融合した演技に惹かれたファンが多数。特に、自叙伝を出版してウンドンを探す決意をするシーンは「男らしさと脆さが絶妙」と絶賛されました。
脚本の巧妙さと展開のテンポ
記憶喪失という定番の設定ながら、過去と現在が交錯するストーリー展開が「古臭くなく新鮮」と評価されています。16話という短さの中で、2人の再会と葛藤がスピーディーに描かれ、「中だるみせず最後まで一気に見られた」という意見が目立ちます。
音楽と映像美
ドラマの雰囲気を盛り上げるサウンドトラックが好評で、「OSTを聴くだけでシーンが蘇る」との声が多数。特に切ないメロディーが感動を増幅させ、視聴後の余韻に浸れる点が支持されました。また、美しい映像と繊細な演出も「映画のようなクオリティ」と称賛されています。
俳優陣の熱演
キム・サランの記憶を失った女性としての繊細な演技や、ユン・ソヒとペク・ソンヒョンが演じる若い頃の2人の初々しさが「キャスティングが完璧」と評価されました。脇役のキム・テフンやキム・ユリも、それぞれの立場での感情をリアルに表現し、物語に深みを加えたと好感を持たれています。
リアルで官能的な愛の描写
愛の表現が「甘すぎずリアル」と感じた視聴者が多く、特にヒョンスとウンドンの再会シーンでの感情のぶつかり合いが「胸が締め付けられるほど美しい」と話題に。純愛ながらも大人の恋愛としての深さが感じられるところが支持されました。
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— 韓スタ! (@KanStarpress) June 30, 2016
批判的な意見
ありきたりな設定への不満
「記憶喪失」「運命の再会」など、韓ドラでよく見られる設定に「目新しさが足りない」と感じた視聴者もいます。特に「またこのパターンか」と飽きを感じた人からは、「脚本にもう一工夫欲しかった」という声が上がりました。
現実離れしたストーリー
20年間一人の女性を想い続けるヒョンスの行動や、記憶を失ったウンドンが夫と子を持つ状況での再会に「現実的でない」と違和感を覚える意見も。「美しいけど現実ではありえない」と、感情移入しきれなかった視聴者も一定数いました。
感情移入しにくいヒロイン
キム・サラン演じるウンドン(ジョンウン)が、記憶がないまま別の人生を築いている設定に「彼女の選択が理解しにくい」と感じた声があります。特に、夫と子供がいる状況でヒョンスに惹かれていく展開に「モラル的に引っかかる」と批判する人も。
視聴率に見合わない過大評価
視聴率が1.8%程度と控えめだったにも関わらず、一部で「名作」と持ち上げられることに疑問を持つ意見も。「過剰に褒められているほどではない」「もっと面白いドラマはある」と、期待値とのギャップを指摘する声が散見されました。
後半の展開が強引
物語の終盤、記憶が戻る過程や結末に至る展開が「やや強引」と感じられたとの批判が。特に、ウンドンの選択や周囲の反応が「都合よくまとまりすぎ」と受け取られ、リアリティを欠くと不満を漏らす視聴者もいました。
サブキャラクターの扱い
キム・テフン演じる夫ジェホやキム・ユリ演じるソリョンなど、サブキャラクターの心理描写が不足しているとの指摘が。「もっと掘り下げてほしかった」「脇役が薄っぺらく感じた」と、メイン2人に焦点が偏りすぎた点を残念がる声もあります。
総評
『愛するウンドン』は、純愛ドラマの王道を行く感動作として、コアなファン層から熱い支持を受けた作品です。
チュ・ジンモの魅力とキム・サランの繊細な演技が光り、巧妙な脚本と美しい映像で「恋愛の切なさ」を存分に味わえる点が最大の魅力と言えるでしょう。
特に、20年という長い時間を超えた一途な愛に涙した視聴者が多く、「大人の純愛ドラマ」として記憶に残る仕上がりとなっています。
視聴率はケーブルドラマとしてはまずまずの結果でしたが、数字以上にリピート視聴や配信での人気を獲得し、中毒性のある作品として評価されました。
一方で、記憶喪失や運命的な再会といった設定に新鮮味を欠くと感じる声や、現実離れした展開への批判も一定数存在します。
ヒロインの立場や結末の処理にモヤモヤを覚える人もおり、万人受けする作品とは言い難い部分も。とはいえ、純愛を求める視聴者には刺さる要素が詰まっており、感情を揺さぶられたい人にはおすすめできるドラマです。
賛否両論あるものの、韓ドラらしい「濃密な愛の物語」を楽しみたいなら、見て損はない一作と言えるでしょう。
最終的には、視聴者の恋愛観や好みによって評価が分かれる作品かもしれません。