
「輝くウォーターメロン~僕らをつなぐ恋うた~」は、2023年に韓国で放送され、日本でも話題となったファンタジー青春ロマンスドラマです。
音楽とタイムスリップをテーマに、家族愛や青春の輝きを描いた作品で、リョウン、チェ・ヒョヌク、ソル・イナ、シン・ウンスといった若手実力派俳優が出演しています。
ここでは、視聴率の情報から始め、肯定的な意見と批判的な意見を詳細にまとめ、最後に総評をお届けします。
輝くウォーターメロンのOSTまとめ
チョン・ジュニル「A Song For You」
ジュネ(iKON)「HIGHER」
キム・ハンギョム「SHINING」
ROYAL PIRATES「Tomorrow」
Aalia「About loneliness」
クォン・スンイル(URBAN ZAKAPA)「사랑하지 않는 밤」
Standing Egg「대가 소중해」
5moon「My Song」
Eight’O「Wherever」
視聴率情報
「輝くウォーターメロン」は韓国tvNで2023年9月25日から11月14日まで全16話が放送されました。
初回視聴率は3.14%でスタートし、まずまずの滑り出しを見せました。
最高視聴率は第4話の4.68%で、このエピソードではリョウンのギターとチェ・ヒョヌクの歌が視聴者を魅了し、話題となりました。
一方で最低視聴率は第8話の3.08%で、全体的に視聴率は3~4%台で推移しました。最終回は4.46%を記録し、安定した人気を維持したと言えます。
この視聴率は、同時間帯の競合作品やジャンルを考えると決して低くなく、特に青春ドラマとしては健闘した数字と評価されています。
ただし、大ヒットドラマのような爆発的な視聴率には届かず、ネット上の話題性や口コミで支持を集めた作品と言えるでしょう。
肯定的な意見
1. 感動的なストーリーと家族愛
多くの視聴者が「輝くウォーターメロン」の最大の魅力として挙げるのが、深い感動を与えるストーリーです。聴覚障害を持つ両親のもとに生まれたCODA(Children of Deaf Adults)の少年ウンギョルが、1995年にタイムスリップして若い頃の父と出会い、絆を深める展開は涙を誘いました。特に、現代では手話でしか会話できない父子が、過去ではバンドを通じて遠慮なくぶつかり合い、理解し合うシーンは「泣かずにはいられない」と高評価です。家族愛が丁寧に描かれており、「親子の関係性に胸を打たれた」という声が多数聞かれます。
2. 青春と音楽の融合
1995年のレトロな雰囲気の中で、青春の輝きと音楽が絶妙に融合している点も好評です。バンド活動を通じて成長する登場人物たちの姿は「青春そのもの」と称賛され、特にリョウンのギター演奏やチェ・ヒョヌクの歌声が視聴者を引き込みました。第4話で二人が共演するシーンは「神回」と呼ばれ、視聴率が跳ね上がったのも納得のクオリティです。OST(オリジナル・サウンドトラック)も「ドラマの雰囲気にぴったりで何度も聴きたくなる」と好意的な意見が多く、音楽がストーリーをさらに盛り上げたとの評価が目立ちます。
3. キャストの演技力
主演4人(リョウン、チェ・ヒョヌク、ソル・イナ、シン・ウンス)の演技力は絶賛されています。リョウンは感情豊かな表情とギター演奏の自然さで「プロ並み」と称され、ドラマのために練習を重ねた努力が伝わりました。チェ・ヒョヌクは歌とアクションで存在感を示し、「彼の声に癒された」という声も。ソル・イナは清楚で優雅な雰囲気で「高校生姿が美しすぎる」と話題に。また、シン・ウンスの愛らしい演技も「癒し」と好評で、キャスト全員がキャラクターに命を吹き込んだことがドラマの成功要因とされています。
4. 脚本と演出の質
脚本を手掛けたチン・スワン(「キルミー・ヒールミー」「太陽を抱く月」)の5年ぶりの新作として期待された本作は、その期待に応える出来栄えでした。タイムスリップというありふれた設定を、家族愛や成長というテーマで新鮮に描き、「ヒーリングドラマとして感動的」と評されています。演出もソン・ジョンヒョン監督の手腕が光り、1995年のレトロな世界観を美しく再現。伏線回収も丁寧で、「脚本が秀逸」との声が多く寄せられました。
5. 感情移入しやすいキャラクター設定
主要キャラクター一人ひとりに明確な背景と成長の過程が描かれており、視聴者が感情移入しやすい点も好評です。ウンギョルの葛藤やイ・チャンの熱い青春、セギョンの複雑な心情、チョンアの前向きさなど、それぞれの人生を探す姿に「共感しかない」との意見が多数。特に、聴覚障害を扱ったテーマが韓国ドラマで初めて本格的に取り上げられたことで、「新しい視点を提供してくれた」と称賛されました。
6. 日本での配信と話題性
日本ではLeminoで2023年11月2日から独占配信され、WOWOWでも2024年6月に放送されたことで注目度が上がりました。SNS上では「このドラマのためにLeminoに加入した」「何度も見返したくなる」と熱狂的なファンが多く、海外でも人気を博したことが伺えます。特に青春と音楽が好きな層から「今年一番の作品」と高評価を受けています。
批判的な意見
1. 最終回の結末への不満
最も多く聞かれた批判は、最終回の結末に対するものです。多くの謎が解消されないまま終わり、「急いで畳んだ感がある」と不満の声が上がりました。タイムスリップの仕組みやセギョンの行動の動機など、視聴者が期待した説明が不足しており、「消化不良」と感じた人が多数。特に、感動的なストーリーを期待していただけに、「竜頭蛇尾(始まりは良いが終わりが弱い)」との評価も見られました。
2. 視聴率に見合わない過大評価
視聴率が3~4%台で安定していたものの、大ヒットとまでは言えない数字だったため、「ネットでの話題性に比べて過大評価されている」との指摘があります。確かにSNSや口コミで絶賛されていますが、同時期の人気作と比較すると視聴者層が限定的だった可能性があり、「もっと多くの人に知られてほしかった」と残念がる声も。
3. 恋愛要素の薄さ
青春ロマンスを期待していた視聴者からは、「恋愛がメインではなく家族愛に寄りすぎている」との意見が。ウンギョルとセギョンの関係や、イ・チャンとチョンアの恋愛は描かれていますが、ドキドキするラブストーリーを求める人には物足りなかったようです。「恋愛ドラマとして見ると期待外れ」との声もあり、ジャンルのバランスに不満を持つ人もいました。
4. タイムスリップ設定のありきたりさ
タイムスリップという設定自体は面白いものの、「韓国ドラマで使い古された素材」と感じた視聴者もいます。他のタイムスリップ作品と比較して目新しさが少なく、「もっとオリジナリティが欲しかった」との批判が。特に、後半に行くにつれて展開が予想しやすくなり、「中盤以降マンネリ化した」との意見も散見されました。
5. 一部のキャラクター描写の不足
主要4人以外のサブキャラクターについては、「掘り下げが足りない」との声が上がっています。例えば、バンドメンバーやセギョンの家族など、魅力的な設定がありながら出番が少なく、「もっと見たいのに勿体ない」と感じた視聴者も。また、脇役の活躍が少ない分、ストーリーが主要キャラに依存しすぎているとの指摘もあります。
6. 視聴のハードル
日本ではLemino独占配信だったため、「他の配信サービスでも見たい」「加入が面倒」と感じた人も。NetflixやAmazonプライムでの配信がないことが視聴の障壁となり、「もっと手軽に見られたら評価が変わったかも」との意見もありました。
総評
「輝くウォーターメロン」は、青春、音楽、家族愛をテーマにした心温まるファンタジードラマとして、多くの視聴者に愛されました。
視聴率は3~4%台と大ヒットとまではいかないものの、安定した人気を保ち、特にネット上での話題性と口コミで高い評価を得ました。
感動的なストーリー、優れたキャストの演技、音楽との融合は圧倒的な支持を集め、「泣ける」「癒される」と称賛される一方で、最終回の結末や恋愛要素の薄さ、設定のありきたりさに対する批判も存在します。
それでも、全体としては肯定的な意見が上回り、特に感情を揺さぶるヒューマンドラマを求める人には強く推薦できる作品です。
視聴率以上に心に残る名作として、青春の輝きを感じたいなら一度は見て損のないドラマと言えるでしょう。