風と雲と雨

20年にTV朝鮮で放送された韓国ドラマ「風と雲と雨」です。
主演にパク・シフ、コ・ソンヒ、チョン・グァンニョル、ソンヒョクら。

小説が原作のドラマになりますね。

風と雲と雨のOSTまとめ

イル「바람과 구름과 비」

イム・ヒョンジュ「Endless」

nautilus「The Destiny」

ソン・ソヒ「그대라는 계절」

イム・ヒョンジュ「천년을 하루같이」

風と雲と雨の視聴率は?

初回は3.81%という視聴率でスタートした「風と雲と雨」です。
2話で自己最低視聴率の2.78%を記録していますが、視聴率の推移は悪くありません。
12話で自己最高視聴率6.32%、最終回は5.9%となっています。




当時のTV朝鮮歴代最高視聴率のドラマが「カンテク」の6.34%ですから、かなりの高視聴率を記録したことになります。
全話平均視聴率で言えば、当時のTV朝鮮のドラマでは歴代最高になる。
非地上波のドラマですし、文句なしの数字と言っていいと思います。

風と雲と雨の評価は?

「風と雲と雨」は実際の歴史ではありませんが、ファンタジー系の時代劇ではありません。
ファンタジーではない本格的な雰囲気の時代劇ということで、時代劇ファンに評判の良いドラマですね。

どうせ日本ではロマンス推しの告知になっていると思っていたけど、そうでもないですね。
もちろんロマンス要素もあるわけですが、争いとのバランスも良かったみたいです。
ストーリー的にも反転要素があり、没入度も十分とされる。




原作の小説とは別の作品と言えるようですが、そこは関係ないかな。
評判の悪いドラマではないので、ジャンルやキャストが好きなら見てみると良さそうなドラマです。

風と雲と雨の感想や口コミのまとめ

肯定的な意見

パク・シフの魅力的な演技

主演のパク・シフが演じるチェ・チョンジュンの知性とカリスマ性が視聴者に強い印象を残しました。「彼の時代劇姿が完璧」「演技力が安定していて感情移入できた」との声が多く、実年齢を感じさせない若々しさと深みのある表現力が絶賛されています。特に、観相師としての冷静さと人間的な葛藤を見事に演じ分けた点が好評です。

美しい映像美と時代劇の雰囲気

朝鮮王朝末期の風俗や衣装、風景が丁寧に描かれており、「映像が美しくて見入ってしまう」「時代劇らしい重厚感がある」と評価されています。色彩豊かなセットや自然の中での撮影が、物語の雰囲気を高め、視覚的な満足度を提供したとの意見が目立ちます。

ロマンスとミステリーの融合

チョンジュンとボンリョン(コ・ソンヒ)の切ない恋物語が物語の軸となり、「二人のケミストリーが最高」「ロマンスが心に響いた」と感動を呼んでいます。同時に、王位争いや陰謀が絡むミステリー要素も、「続きが気になる展開」と支持され、幅広い視聴者を引きつけたようです。

コ・ソンヒの成長と演技力

ヒロインを演じたコ・ソンヒが、これまでのイメージを覆す演技を見せた点が話題に。「冷たい印象から一転、温かみのある演技が良かった」「表情で感情を伝える力がすごい」と、彼女の成長を称賛する声が寄せられています。特に、霊能力を持つ王女としての神秘的な魅力が好印象です。

OSTの完成度

ドラマのOST(オリジナル・サウンドトラック)が物語の情感を高め、「シーンにぴったりで涙を誘う」「朝鮮時代らしい楽曲が素晴らしい」と評価されています。特に、Eruの「Wind, Clouds, and Rain」やイム・ヒョンジュの「Endless」が人気で、視聴後に何度も聴きたくなるとの声も。

脇役陣の存在感

チョン・グァンリョル演じる興宣大院君やソンヒョク演じるインギュなど、脇役の演技が物語に深みを加えました。「悪役の迫力がすごい」「それぞれのキャラクターに個性があって飽きない」と、豪華なキャスト陣のバランスが称賛されています。

テーマの深さ

運命や権力、愛と復讐といったテーマが丁寧に描かれ、「単なる娯楽を超えたメッセージ性がある」「考えさせられる部分が多い」と感じた視聴者が多いです。特に、チョンジュンの「キングメーカー」としての葛藤が共感を呼び、人間ドラマとしての魅力が際立っています。

批判的な意見

ストーリーの冗長さ

中盤の展開が遅く、「テンポが悪い」「ダラダラしてる」と感じた視聴者が一定数います。特に、王位争いの裏話や過去の回想が多すぎて、「話が進まない」との不満が。21話という長さに対して内容が薄いと感じた人もいるようです。

設定の非現実性

観相師やサイコメトリーといった超自然的な要素が強調されすぎ、「現実味が薄い」「ファンタジーすぎて冷めた」との声が。特に、史実とフィクションの融合が中途半端で、「歴史ドラマとして見ると違和感がある」と指摘されています。

キャラクターの掘り下げ不足

主要キャラクターの背景や動機が十分に描かれていないとの批判が。「チョンジュンの過去をもっと知りたかった」「ボンリョンの内面が浅いまま」と、感情移入しにくいと感じた視聴者がいます。脇役に焦点が当たりすぎて、主役が埋没した印象もあるようです。

ロマンスの唐突さ

チョンジュンとボンリョンの恋愛が急に進展する場面に、「唐突すぎて納得できない」「恋の過程が雑」と不満を持つ声が。特に、二人の再会や愛情表現が説明不足で、「感情の流れがわかりにくい」と感じた人がいました。

結末への不満

最終回の展開に納得できない視聴者も多く、「尻すぼみ感がある」「伏線が回収しきれていない」との意見が目立ちます。壮大な物語の締めくくりとして物足りなさを感じ、「期待したほどの感動がなかった」と残念がる声もあります。

演技のムラ

一部の若手俳優の演技が「ぎこちない」「時代劇に合っていない」と批判されました。特に、感情的なシーンでの表現力が不足していると感じた視聴者がいて、「ベテランとの差が目立つ」との指摘も。
歴史的背景の扱い
興宣大院君や高宗の時代を背景にしているものの、「史実との乖離が気になる」「政治的な描写が浅い」と歴史好きからは不評な面も。フィクション重視の展開が、歴史ドラマとしての深みを欠くと感じられたようです。

総評

「風と雲と雨」は、パク・シフとコ・ソンヒの魅力的な演技、美しい映像美、そしてロマンスとミステリーが織り交ぜられた独特の世界観で、多くの視聴者を惹きつけました。
特に、パク・シフの安定した演技とOSTの完成度が高く評価され、時代劇ファンにとって満足度の高い作品と言えるでしょう。
朝鮮末期という混沌とした時代を背景に、運命や権力に翻弄されるキャラクターたちの葛藤が丁寧に描かれており、感情に訴えかける場面も多いです。
また、脇役の存在感やテーマの深みが、単なる娯楽を超えた見応えを提供しています。


しかし、一方でストーリーのテンポの遅さや設定の非現実性、キャラクターの掘り下げ不足が弱点として浮き彫りに。
ロマンスや結末に唐突さを感じる声もあり、全21話の中で期待を完全に満たせなかった部分があるのも事実です。
歴史的背景を活かしきれなかった点も、時代劇としての完成度を求める視聴者には物足りなかったかもしれません。


総合的には、「風と雲と雨」は視覚的な魅力と俳優陣の演技力で楽しめる作品でありながら、ストーリーテリングやテーマの深掘りに改善の余地があるドラマと言えます。
パク・シフのファンや、軽めの時代劇を求める視聴者には強くおすすめできますが、緻密な歴史ドラマや緊迫感のある展開を期待する人にはやや物足りない可能性があります。
それでも、独特の雰囲気と感動的なシーンは記憶に残りやすく、一見の価値はある作品です。
視聴後には賛否両論あるのも納得の仕上がりで、見る人の好みや期待値によって評価が分かれるでしょう。